スルッと週末に

 図書館から借りている本のほとんどを手にすることもなしで、一部は返却

期限を迎えることになりました。これはいかんであります。すくなくとも前

がきと後がきくらいには目を通さなくてはです。

 ということで、この週末にすこしでも読んでやろうと思っていますのは、

芳賀徹さんの「外交官の文章」であります。

外交官の文章 --もう一つの近代日本比較文化史 (単行本)

外交官の文章 --もう一つの近代日本比較文化史 (単行本)

  • 作者:芳賀 徹
  • 発売日: 2020/06/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

  図書館で手にして、これの目次を見ましたら外交官でポール・クローデル

吉田茂についての章があるのがわかりました。特に、クローデルは、ちょっと

前にクローデル研究者であった渡辺守章さんが亡くなったこともあって、これ

を機に、岩波文庫「繻子の靴」をのぞいてみようかなと思っていたので、その

前に予習のつもりでありました。

 そんなわけで「外交官の文章」ではポール・クローデルについてのところを

のぞいてみることにしたのですが、ちょっとうまく読めずで苦戦でありました。

何かのタイミングで読めたりしますので、その時をちょっと待つことにです。

 その後におかれている「ジョージ・サンソム」については、その夫人である

キャサリン・サンソムさんの話題からスタートして、こちらのほうが短いし

とっつきやすいことです。

 キャサリン・サンソムさんは岩波文庫にはいっている「東京で暮す」の著

者でありまして、この芳賀さんの文章を読みますと、この本も是非に読んでみ

たいと思うことです。

東京に暮す―1928~1936 (岩波文庫)

東京に暮す―1928~1936 (岩波文庫)

 

  その昔に、「東京で暮す」が岩波文庫になったとき「図書」でそれについて

の文章を読んでいるはずですが、そのことはまったく記憶に残っておりません。

上に掲げられている「東京で暮す」のカバー絵について、芳賀さんの書くところ

を引用です。

「この書物にそえられた、詩人西脇順三郎の前夫人マージョリーによる四十二点

の挿画(文庫にも復刻)も、文章とよくひびきあっていてまことにたのしい。

まさに女ロートレックともいうべき軽妙洒脱な筆致で、本書にあふれる『さなが

アール・デコ・ジャパン風物詩の雰囲気』(牧野陽子評)を、いよいよゆたか

なものにしてくれている。」

 この文庫本が刊行となったころには、この時代の日本にはほとんど興味がな

かったのでありますね。それから27年で、当方もそれだけと年齢を重ねたと

いうことでしょうか。