手芸用品を探しにいくということで、おともを仰せつかることになり。
一ヶ所ではなかなかそろわないので、何ヶ所かまわることになるのですが、
そのうちの一つは大型店で、そこにはチェーンの本屋さんがありますので、
喜んででかけるのでありました。
そういえば、何日か前も同じパターンでチェーンの本屋さんにいって、
金井美恵子さんの本を買ったのでありました。さて、本日はであります。
今月の新刊で購入しようと思っていたものを確保できました。
田中克彦さんによる「世界の見え方が変わる言語学入門」(帯にそのように
あり)です。ほとんど理解はできていないのですが、田中克彦さんの本を手元
においています。
本のカバーには次のようにありです。
「ウラル・アルタイ語族に属する朝鮮語、トルコ語、フィンランド五、ハンガ
リー語、モンゴル語などは、文の構造ばかりか表現方法、つまりものの感じ方
までもが共通している。このことから、言語を軸に連帯をはかろうとする運動、
ツラン主義が十九世紀にハンガリーで現れた。それは虐げられた民族からの異
議申し立てであり、その水脈は今も生き続けている。」
本日にパラパラとなかをのぞいたところで、田中さんらしいところを引用で
す。
「2020年夏に、中国の当局が、内モンゴルの小中学校でモンゴル語を教えるの
を禁じたというニュースが報じられた。そのうち日本でも内モンゴル人たちの
抗議活動がはじまり、私は千葉大学の児玉加奈子教授からそのことを知らされ
て、9月12日のデモに参加した。(かって引き受けた)内モンゴルからの留学生
の一人は、私がでもに参加したといううわさをどこかで聞いてきたのであろう。
先生、久しぶりにいい運動になりましたねと、からかったような手紙を送って
きた。言うまでもないことだが、デモは運動のためにやるものではない。
研究者にはよくあることだが、かれらの母語モンゴル語は、単に商売道具で
あって、身をもって守るべき対象ではないのだろう。」
先日にTVでみた内モンゴルの遊牧民の家族は、祖母が孫にモンゴル語で昔の
歌をうたっても、孫は中国語しか理解できないとなげていたのでありました。
今は内モンゴルほか中華人民共和国では、いくつかの言語で同じようなことが
起きているのでしょうが、歴史的にはあちこちであったことであります。
田中さんがある時期までのスターリンを評価して、彼を「言語のアナー
キストと呼びたい」というのは、彼が「ロシアの革命は言語の数を減らさず
増加させている」と言っているからだそうです。なるほど、そういう評価の
仕方もあるのか。