本日は施設がお休みで

 昨日からの雨は予報とおり、午前のうちすこし残っていまして、散歩へと

でようかと思っていたのですが、それはだめでありました。このところ散歩

よりもジム通いで運動をしているのですが、本日は施設が月末休館日であり

まして、身体を動かすことがなしとなりました。

 月曜の作業であるパン作りを朝から開始して、その合間に図書館から借り

ている本を読むことになりです。

 図書館本のほうは頭にはいらないつまみ読みでありましても、ページをめく

るだけでも意味がありますでしょうよ。

 まず読んでいたのは、斎藤恵子さんの「九津見房子、声だけを残し」であり

あした。

九津見房子、声だけを残し

九津見房子、声だけを残し

  • 作者:斎藤 恵子
  • 発売日: 2020/08/18
  • メディア: 単行本
 

  九津見さんは1928(昭和3)年1月に共産党オルグのために北海道に渡る

のですが、ここからのところは、急になじみの地名などがでて、活動内容も北海

道内のことで、資料の引用も札幌市のアーカイブであったりするので関心がます

ことです。

「二月のある日、三田村と房子、一燈子の三人で夕食後、家の近くの中之島公園

での水上カーニバルを連れ立って観た。華やかに氷上を滑るスケーターたちの

バレエダンサー姿やピエロ姿に見入った。」

 この時の住まいは「山鼻十一丁目の家」とありますので、ここから近くにある

公園といえば「中島公園」ですね。(流行歌に中の島ブルース」というのがあって、

この中の島というのは、今は豊平区にある別の公園となります。)

上の引用はママなのですが、連れ立って観た「水上カーニバル」というのは、季節

と後段のところにあることから「氷上カーニバル」となりますか。

 北海道のところだけは、急に細かいところまで読んでしまったりです。

 このあと、九津見さんは治安維持法で拘束されるのですが、夫の三田村さんは

追ってから逃げるのですが、結局は捕らえられます。

 そうした時代の活動家の男のことを、斎藤さんは、次のように書いています。

「森田京子は、未決在獄中、三田村に妻がいることを知りノイローゼになったので

ある。福永操はハウスキーパーは『党の幹部である男ども個人の身辺に無条件的に

従順に奉仕する仕事であった』と怒りをもって書いている。福本和夫が数名の女子

大生代わる代わるハウスキーパーにしていたことも書いている。許し難い男たちで

ある。女性を対等な存在と考えない女性蔑視は今も続いている。それは左翼とか

右翼とか思想にかかわらず、である。」

 「左翼とか右翼とか思想にかかわらず」でありますね。

こういう時代に活動家であった九津見房子さんのことは、記憶してしかるべきで

ありますね。