一週間ほど前に23センチほど降りました雪は、ここに来ての暖気でかなり
溶けてしまっています。あと10日ほどでお彼岸ということもあって、これか
らますます雪解けは進行しますでしょう。
そろそろ越冬していた渡り鳥たちも北へとむかう準備に入りますでしょう
か。当方の住んでいる家の上を群れをなして渡っていくのを目にするのは、
いつになるでしょうか。
雪が無くなってしまう前にということで、図書館から借りてきた本を手にす
ることになりです。
「北越雪譜」という本がどのようにして出版にこぎつけて、どのように読ま
れていったかということを書いているものとなります。
先日に雪のことを話題にしていたとき、そういえばどこかに「北越雪譜」があっ
たはずと思ったのですが、文庫本は見つけるにいたらず、図書館の棚で、この
本を手にして、借りてみることにしました。
とにかく興味のわくところをつまみ読みでもいいので、ページをめくってみ
ることにします。
江戸時代の出版について、当方はほとんど何も知らないのでありますからして、
「北越雪譜」という本が刊行にいたるまでに、どのような経緯があったのかも
承知しておりませんでした。
この本の序章で「北越雪譜」の成立過程を考えると、鈴木牧之と出版を担った
山東京山の共作といってもいいのではないかという説が主流になっているとあっ
て、そのことにすこし驚きであります。
よく考えてみれば、地方に住んでいる文化人が江戸で書籍を刊行するのであり
ますから、出版プロデューサーが介在しないわけがないのですが、その役割は
よくわからないことです。
この鈴木牧之さんの場合には、あれこれと版元とのやりとりの文書が残されて
いるので、それを通じて役割を読み解いていくとあります。こういうところが
ちょっと楽しみですが、どこまでついていくことができるでしょうね。