先日の日曜日の毎日新聞「創作の原点」というところに宮本浩次さんが登場
するということで、このところはまっている家人は近所のコンビニまで新聞を
買いにいくこととなりました。
このようにできるのもネットのファンサイトのおかげでありまして、新聞掲
載がアナウンスされていたので、買いにいくことができたわけです。
これみてごらんよといわれて、そのインタビューをまとめて記事にしたものを
みせられました。家人が当方に見るようにいったのは、次のくだりであります。
「最近読み終えたプルーストの長編小説『失われた時を求めて』になぞらえ、
『中学でバンドメンバーに出会うまでの、ある種自分の『失われた時』を復活さ
せる作業だったのかな』と振り返る。」
「復活させる作業」というのは、昨年にでて話題となっている女性歌手の歌ば
かりをカバーしたアルバム「ROMANCE」をつくりあげることを言っています。
それにしても宮本さん「失われた時を求めて」を読了したとは、驚きであります。
ほんとかなと思うのですが、これは宮本さんの熱心なファンの間では有名な話の
ようであります。(小生の知り合いで「失われた時を求めて」を読了したという
人は一人しかいませんです。彼は美術担当の学芸員でありまして、プルーストは
イメージが豊富であって、自分は楽しく読めているといってました。岩波文庫の
翻訳が注も充実でいいよとのことですが、宮本浩次さんが読んだのもこの版で
あったようです。)
家人の情報によると、宮本さんが自宅の書庫のようなスペースを記録している
動画があるので、それを見るようにといわれたのですが、なるほどなかなかすご
い蔵書でありまして、森鷗外全集とか太宰の全集があるといってたほか、古典籍
目録の背表紙が見えまして、これはなかなか本格的な読書人でありますね。
「失われた時を求めて」を読んだだけで読書人として尊敬してしまうことです。