ある、ひきこもりかな

 先週にはドラマで「こもりびと」というのが放送されていて、思わずその

番組を見ることになりです。

 父親役は武田鉄矢さんで、ひきこもる息子は松山ケンイチさんが演じてい

ました。父親の年齢設定は当方よりもすこし上のようですが、息子の年齢は

当方のところとかぶることでありまして、どこかでボタンを掛け違えれば、

当方のところもそうなった可能性はあったことと、なかなか身につまされた

ことであります。

 どういうわけか弱い人のところにこれでもかという具合に圧力がかかるよ

うでありまして、ほんとうに生きにくい世の中になったことであります。

最近に話題となるひきこもりというのは都市部の事例が多いのですが、たぶん

これは田舎でもあることなのでしょう。

 いじめというのが学校にしかないように思いたい人がいるように、ひきこも

りは、最近になって問題化しているように思いがちですが、その昔にも座敷牢

なんて言葉があったように、家庭内において問題となっていた人はいるので

ありますが、その昔のほうが個人の人権は無視されていたということになる

のではないでしょうか。

 期待される人間像ではありませんが、健康で、学校を終えたら仕事について、

結婚して、子どもを育ててという正しい生き方を、ずっと続けられる人はそん

なにいませんでしょう。

 そのどこかで失敗をしたら、リカバリできない社会というのは問題が多くは

ありませんか。

 ひきこもりの人からすれば敗けるが勝ちでありまして、命を削るようにして

あくせく働くのは、とっても人間らしい生き方とは思えないということには

ならないかな。