本日はこの町の博物館が主催の史跡めぐり(バスレク)がありまして、
入館料だけで交通費はかからないので、お得だから行きましょうと友人に
声をかけてもらいました。
秋の行楽にぴったりのおだやかなお日柄で、100キロほど離れた町まで
史跡めぐりの社会見学となりました。
北海道は松前とか函館などをのぞくと先住の人々の居住地でありまして、
本日の史跡もたかだか200年ほどしかたっていない境内地と墓所であります。
そういえば、今年のNHK「こころ旅」では、この境内地に立ち寄っていたの
でありました。
当方にとっては、こちらのお寺は同じ宗派でありますので、懇ろにお参り
をすることになります。
北海道で、この風景は珍しいことです。このあと、江戸時代のお墓参りをして
から宝物館で重要文化財となっている資料を拝見することになりました。
こういうものがあったのかと思ったのは、江戸時代にアイヌの人々への布教の
ために刷られた経文の版木です。アイヌの言葉でふりがなが付されているのです
が、アイヌの人たちは文字を持ちませんし、和人の言葉も知らないのですから、
こうした経文が配布されたとしても、理解をしてもらうのは相当に厳しいことで
ありましたでしょう。
日本にキリスト教布教のために入ってきたポルトガルの宣教師たちも、同じ
ような大変さに直面したのでありましょう。どちらにしても、こちらのお寺は
宗門が幕府のバックアップを受けてはいたのですが、それでも辺境の末寺での
生活はたいへんでありましたでしょう。
このお寺は海の近くにありまして、夏は海水浴で賑わい、海の幸にも恵まれて
いるのでありました。本日はグルメ目的ではありませんので、海鮮丼をいただく
ことはなかったのですが、ここには塩水うにの加工で有名なお店がありました。
ミョウバンをつかっていない塩水うには、薬のにおいがしないので、浜で食べる
生うにについで美味しいといわれますが、値段もそれなりとなりです。