散歩にかえて

 本日は最高気温が9.7度まであがりました。このくらいになって風が

なければ、そこそこ暖かく感じるものです。せっかくなので午前中は外仕事

で、庭にでてバラの木に残っている葉を落としたり、剪定をしたりであります。

このような日が何日か続きますと、バラのつぼみもぐんとふくらむのですが。

 午後に車の点検のため外出、点検には一時間半ほど要するとのことで、

その間、歩いて20分くらいのところにあるブックオフまでいってみることに

しました。往復で40分ですから、ゆっくりと書棚を見ることができました。

とはいっても、予算はがっちりワンコイン。喫茶店でコーヒーをのむよりも

安い金額で、時間を有効に使いましょうです。

 ということで、本日に確保した本であります。

五代友厚 (河出文庫)

五代友厚 (河出文庫)

 

  朝ドラで一躍有名になった五代様でありますが、おかげで織田作之助

作品が文庫になった。これがでたのは3年前のことですが、その時には、この

本のことを知りませんでした。織田作之助のものを文庫で見つけたら、とりあ

えず購入することにしています。その昔はもっと文庫になっていたのでしょう

が、現在に入手可能なものは、どのくらいあるのでしょうね。

この河出文庫を開いてみましたら、これの解説は岡崎武志さんでありました。

 本日にもう一冊購入したのは、なかなかブックオフでは見かけることのない

小学館からでている「P+D BOOKS」の一冊。パルプマガジンのような本

というのは、軽くて好きでありますが、なかなか置いてあるところがないのと、

これはと思うものは、ほとんど何らかの版本で持っていることもあって、あまり

買ったことはないことです。何十年かしましたら、読むのは大変であるかもし

れませんが、文庫本よりもずっと安いというのがありがたい。

 本日の一冊は、これ。

アニの夢 私のイノチ (P+D BOOKS)

アニの夢 私のイノチ (P+D BOOKS)

 

  津島さんの遅れてきた読者でありまして、手もとには何冊もないのですが、

買いやすいものがありましたら、確保しておこうと思っています。本日のものは、

エッセイ集ということもあって、ありがたくいただきです。

 目次を見ていましたら、「アイヌ叙事詩翻訳事情」という文章がありました。

まずは、この文章を読んでみなくては、最初のところには、次のようにありです。

「メキシコへは、地球の環境問題を文学者と科学者が同じテーブルで語り合う

という国際会議に参加することが目的で行ったのだったのだが、『日本文学』

の抱える大きな問題のひとつとして、アイヌ口承文芸の存在をほとんど黙殺し

つづけて来たという事実を知ってもらいたくて、私が決して適任ではないこと

を重々承知のうえで、日本に住む一小説家として、アイヌの歴史に触れながら、

その豊富な口承文芸の一端を紹介させてもらったのだった。」

 メキシコでの会議は、1991年くらいでしょうか。アイヌ文化振興法というの

ができたのは、それから6年くらいたってのことで、この時代に津島さんのよう

なことを発言する作家は少なかったのですね。