昨日は「本の雑誌」沢野ひとしさんの文章にあった竹久不二彦さんが入植
した北海道門別町のことを話題にしました。
沢野さんの文章には次のようなところがありました。
「私は二十年前の秋に日高山脈のペテガリ岳に登ったことがある。日高本線
に乗ったときの、門別のさびしい風景を思いだす。」
日高本線というのは鉄道路線でありますが、2015年の災害の影響で線路が
流され、苫小牧から様似駅までのほとんどが不通となって、気動車は走って
いません。いつギブアップしても不思議でない北海道の鉄道会社では、とう
てい路線の維持はできず、とうぜん沿線自治体に相応の負担をしてもらわなく
ては廃線と通告し、鵡川駅から先の110キロほどは廃線となるようです。
タモリ鉄道クラブの会員でもある市川紗椰さんは、乗り鉄であちこちの路
線を踏破していますが、先日に著書を立ち見しましたら、この本の最後に
言及されているのが、日高本線でこの路線が、このままなくなってしまって
いいのだろうかと書かれていました。
このように日高本線について書くのは、高校生のころにこの路線を利用
していた馳星周さんが、本日に直木賞に決まったからでありますね。七回目
のノミネートで受賞で、いまさらではありますが、いまほどTVニュースで
みたご本人はうれしそうでありますので、よかったよかった。
日高本線の浦河で生まれて、門別に住んで、苫小牧の高校に通ったという
日高本線の申し子のような人でありまして、今も夏の家は浦河(?)にある
とかです。
先日まで浦河のベテルの家とか、ひがし町診療所を取り上げた本を手にし
ていましたが、岡田史子さんもでていて、日高は競走馬だけではありません
ね。
日高本線は5年前に線路が流されて、すでに線路はつながっていないので
ありますが、人の思いはつながっているのでありますよ。