返して借りる

 一日遅れとはなりましたが、図書館へといって借りていた本を返却すること

になりです。これは読み続けるのは無理だなと思うものは返して、もすこし読ん

でみようと思うものは延長です。

 そう思って新刊棚をみましたら、気になるものがありましたので、それも借り

だすことになりました。借金の返済が終わらないのに、一部入金して、さらに金

を借りるという趣であります。

 図書館に入った本で、偏った内容のものは借り出しがなかったりすると、その

あとには購入するのが難しくなると聞かされていることもあって、読むことがで

きなくともえいやっと借りることにです。

 本日は新たに借りたのはみすず書房の本と、多和田葉子さんの新刊。

 まずは多和田さんの小説です。 

星に仄めかされて

星に仄めかされて

 

  気になる作家多和田さんの、「地球に散りばめられて」に続く作品。

前作も図書館から借りて読みました。不思議な味わいの小説で、ほとんど

無国籍小説のような作品。たまたま日本語で書かれているだけで、外国人

書いた日本語小説かなと思ったりです。

今回の作品はどうでありましょう。

美しい痕跡 手書きへの讃歌

美しい痕跡 手書きへの讃歌

 

  副題に「手書きへの讃歌」とあります。最近は一日にほとんど文字を書か

ない人も珍しくはないのでありましょう。

 当方は、いまだに手書きを毎日欠かさずにやっております。日程は手帳に

整理ですが、これは極細のボールペンを使って書き込みです。予定のない日

もありますが、その日の朝に計測した体重を記しますので、毎日最低でもこ

れだけは記録されることになります。

 日記のようなものは、バイブルサイズの用紙に万年筆を使って書いていま

す。これはもう何十年も続く習慣でありまして、こうすることで、手が字を

忘れないようにしています。たぶん、もうすこしこれは続けることになるで

しょう。そのうちに今よりも、バイブルサイズの用紙を確保することが難しく

なるでしょうが。

 本日にこの本をパラパラとのぞいていて、目についたくだりです。

「私たちは、手で書くことをやめられると誤って思い込んでしまった。それ

人間性の一部を放棄することを意味するということに、私達は少しずつ

気づき始めている。」

 もう一冊は、現在読んでいるものに関連です。

治したくない――ひがし町診療所の日々

治したくない――ひがし町診療所の日々

  • 作者:斉藤 道雄
  • 発売日: 2020/05/13
  • メディア: 単行本
 

  北海道の浦河町にある「べてるの家」についての本を入手して読んで

いるのですが、その著者斎藤さんが、「べてる」を支えるお一人である医師

川村先生のその後の活動をとりあげたものになります。

前著の「べてるの家」は手にするまでに18年もかかったのですが、それが

縁となったのでしょうが、この著作は、でてすぐのほかほかで手にすること

ができました。

 多和田さんの本も、こちらの本も読みたいと思う人が多いでしょうから、

今度は二週間で読むようにしなくてはです。図書館本は、期限があるので

それのおかげで読めるという、皮肉なことでありまして、締切がなければ、

仕事をしないのと同じでありますね。