本日5月1日は、May Dayで労働者の祭典ということになります。
このところ労働組合の組織率がひどく下がっていまして、働く人たちは自分
たちを労働者と意識することもなくなっているようです。
ちょっと前まで働き方の多様化とかいって、フリーランスで働くのが何か
推奨されているようなところがありましたが、このような事態になりましたら、
フリーで働くのがいかに、寒々しいことであるのかがわかります。
労働組合が働く人をまもってくれるのかどうかというのは、逆に言えば働く
人をまもってくれる組合でなくては意味がないということなのかな。
その昔であれば、当然である働く人をまもる労働組合というのが、その
ように機能していないところでの労働者の祭典であります。
政権党がひどく劣化しているけども、同じように批判勢力も劣化しているとし
たら、多くの人はその間でちゅうぶらりんになってしまうことです。
それのはけ口がSNSへの書き込みとしたら、そんなんで憂さ晴らししてどうす
るのかですね。
先日に届いた朝日新聞出版「一冊の本」の巻頭随筆は保阪正康さんが
「時代の転換期にあえて『世代論』を考える」というタイトルで書いています。
そこには「日本社会には八種類の世代がそれぞれの価値観を元に生活
しているように思う」ということで、保坂さん流の世代の区分をし、説明を加え
ています。
1 81歳以上 濃淡の差こそあれ戦争体験世代
2 68歳から80歳 戦後民主主義の純粋教育を受けた世代
3 56歳から67歳 独立を回復した日本政治葛藤期の世代
4 43歳から55歳 高度成長期の物質豊富な世代
5 32歳から42歳 昭和最後の変革期の世代
6 20歳から31歳 災害、55年体制崩壊時の混乱期世代
7 9歳から19歳 新自由主義 ネットの世代
8 9歳まで 高齢社会 少子化 科学技術の進んだ時代
区分は上のとおりでありまして、これに簡単な説明が付されるほですが、
当方は、これでいきますと「戦後民主主義の純粋教育を受けた世代」の最後
のほうとなりますね。
この世代の説明ですが、「このグループは戦争や占領期を幼児期、少年期
に体験した世代であり、敗戦による占領支配下で戦後民主主義の教育を受
けている。軍国主義教育に批判が強い時代に育った。60年安保闘争、70年
頃の全共闘世代とも言えるであろう。今、高齢社会の中心になっている。」
当方などは、ひどく貧しい子ども時代を過ごした両親のもとで育ち、その
親たちが戦争で苦労したということが、語らずとも伝わってくるような環境に
いたせいもあって、なにかあれば武力で解決するのが一番であるなんてこと
をいう輩とは相容れないものを感じます。
明治時代に「門閥制度は親の敵」と言い放った指導者が作り上げた塾が、
それから年月を重ねて新たな門閥を形成する、これも歴史の一面でありますね。