先日に行きつけの新刊本屋へといった時に、今月の文庫新刊をチェックする
ことにしました。新聞の広告で新刊タイトルは眼にしているはずですが、このとこ
ろチェックが甘くて、やはり店頭で眼にするのが一番です。とはいっても当方の
行きつけの店には入らないものもあるようですし、入っても売れ筋以外は冊数が
少なくて、見つからないこともありです。
見て驚いたのは講談社文芸文庫からでていた新刊でありました。
文芸文庫に収録されるくらい作家さんであれば、当方は名前は聞いたことが
あるなと思うのですが、この平沢計七という方については、まったく未知の方で
ありました。久しぶりに文芸文庫らしくインパクトのあるものです。
これを手にして、この作者について書かれたところをすこし読んでみましたが、
本日は見送りということになりです。法政大学 西田勝教室の仕事になります。
次に見送りにしたのは、ちくま文庫の新刊でした。
このような本があったろうかと思って、手にしてみましたら、これは単行本
に未収録のものなどをまとめた文庫オリジナルのようです。井上ひさしさんの
文庫はほとんど揃えたのですが、さて、これはどうしようかと思いながら、本日は
見送りにすることに。
探したが売れたのか見つからなかったのは、次のもの。
行きつけの店にちくま文庫は各タイトル一冊しか入らないので、どなたかが
購入されたのでしょう。めでたいことです。これの元版は編集工房ノアさんです
から、そちらで購入しておりましたが、文庫化されたことをお祝いしなくては。
買ったのは、次のものでした。
田中小実昌さんは、亡くなって20年になりますが、いまだに地味に人気が
あることです。
乗り鉄とかいわれて、鉄道愛好者は多いですし、そうした著作も多いのです
が、それとくらべるとバスが好きという人は少ないように思います。
バス好きの代表的な一人が田中小実昌さんでありまして、バスに乗ってという
著作もありました。
知らない町へといったりしたときには、市内を循環するような(または路線が
長い)バスに乗るのが楽しいことですが、田中さんはもっとバス好きでありまし
て、「東京都内のバスはみんななんども乗っている」と書いていますから、ほんと
筋金入りです。
田舎の町はどこも路線バスが成り立たなくなって、公営のコミュニティバスが
ほそぼそと走っているのが現状です。北海道の鉄道は、海外からの旅行者の
減少と都市間移動の抑制で、経営が危機的状況に陥っていますが、鉄道旅行
とかバスの楽しみというのは、都会生活者だけのものになりかねないことです。