あまり縁がないこと

 今月の3日に、家族の新年会を行ったときに本屋の店員をしている弟が

いくつか出版社のPR誌を土産にもってきてくれました。

 それは講談社「本」であり、紀伊国屋書店「scripta」でありました。「本」は

その昔、亡父が購読していたのですが、父が病気になって継続手続きができ

なくなったことで、いつからか縁がなくなっていました。当方の頭の中に残って

いる「本」は、原武史さんの連載がずっと続いていたのです。これがある程度

まとまると講談社新書で一冊になっていたのですよね。

鉄道ひとつばなし (講談社現代新書)

鉄道ひとつばなし (講談社現代新書)

  • 作者:原 武史
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/09/19
  • メディア: 新書
 

  このシリーズは楽しみにしておりまして、当方は新書がでるたびに購入を

していたのですが、とっくに連載は終わっていたのですが。」

「本」の連載をまとめたのは、次のものが最後になるのでしょうか。 

思索の源泉としての鉄道 (講談社現代新書)

思索の源泉としての鉄道 (講談社現代新書)

  • 作者:原 武史
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/10/17
  • メディア: 新書
 

 当方の好む原さんは鉄学者でありますので、鉄道はなしがあってこその

学者さんであります。最近は、その関係はどこで書いているのかなと思いまし

たら朝日新聞土曜版で「歴史のダイヤグラム」というコラムを連載(?)してい

ました。このコラムが長く続きましたら、これをベースに朝日新書で一冊にな

るのでありましょうか。

 先日の「歴史のダイヤグラム」は、永井荷風の「断腸亭日乗」にある井の頭

線高井戸あたりの風景の描写をとりあげて、それと現在の井の頭沿線風景を

話題としています。

 この原さんの文章によりますと、荷風が乗車した1943年と現在であっても、

「高井戸から吉祥寺までの所要時間は、当時もいまも8分で変わらない。」と

あります。なんでもスピードアップがよしとされる時代に、井の頭線はほぼ昔

と同じような時間で走っているのですね。