今月の3日に、家族の新年会を行ったときに本屋の店員をしている弟が
いくつか出版社のPR誌を土産にもってきてくれました。
それは講談社「本」であり、紀伊国屋書店「scripta」でありました。「本」は
その昔、亡父が購読していたのですが、父が病気になって継続手続きができ
なくなったことで、いつからか縁がなくなっていました。当方の頭の中に残って
いる「本」は、原武史さんの連載がずっと続いていたのです。これがある程度
まとまると講談社新書で一冊になっていたのですよね。
このシリーズは楽しみにしておりまして、当方は新書がでるたびに購入を
していたのですが、とっくに連載は終わっていたのですが。」
「本」の連載をまとめたのは、次のものが最後になるのでしょうか。
当方の好む原さんは鉄学者でありますので、鉄道はなしがあってこその
学者さんであります。最近は、その関係はどこで書いているのかなと思いまし
たら朝日新聞土曜版で「歴史のダイヤグラム」というコラムを連載(?)してい
ました。このコラムが長く続きましたら、これをベースに朝日新書で一冊にな
るのでありましょうか。
先日の「歴史のダイヤグラム」は、永井荷風の「断腸亭日乗」にある井の頭
線高井戸あたりの風景の描写をとりあげて、それと現在の井の頭沿線風景を
話題としています。
この原さんの文章によりますと、荷風が乗車した1943年と現在であっても、
「高井戸から吉祥寺までの所要時間は、当時もいまも8分で変わらない。」と
あります。なんでもスピードアップがよしとされる時代に、井の頭線はほぼ昔
と同じような時間で走っているのですね。