初詣を終えてから

 まったく雪のない日が続いています。とはいっても朝の気温は−11度と

下がっていて、寒いことであります。

 本日は初詣でありまして、そのあとは本屋へと足をのばすことになりま

した。本日に行った神社は、その昔でいいますと県社でありまして、それなり

の格式となりますが、ちょっと国家神道に通じるものを感じまして、当方は

もっと小さなお社のほうを好ましいのであります。明治に小さな神社をまと

めるのに反対した熊楠のことが思い出されることで。

 それはさて、年明け最初の本屋とブックオフであります。年の初めの一冊

というのは、それにふさわしい一冊としたいものであります。当方の行きつけ

の小さな本屋さんの新刊の棚から、ふさわしい一冊というのは、けっこう難し

いのでありますが、えいやっと次のものを。

赤星鉄馬 消えた富豪 (単行本)

赤星鉄馬 消えた富豪 (単行本)

 

  与那原さんというライターさんは、「ちくま」の連載ほかで知っておりました。

たぶん一番最初に知ったのは、荒木経惟さんのモデルになったことをエッセイ

に書いたものを読んだ時のはずです。たしか雑誌「Switch」の誌上で。

 この本の帯には「いったい彼は何者だったのか」とありますが、当方はまった

く、この名前に思いあたるところがなしです。先月かに書店でこの本を手にして

目次をみて、興味がわきましたです。

 それにしても、後ろの参考文献のリストも含めて、当方にはあまりなじみのな

い世界についての著述でありまして、こうしたなじみのない世界をのぞくという

のは楽しみでもあります。

 与那原さんが前著「首里城への坂道」という本を書くための調査過程に知っ

たのが「赤星鉄馬」とあります。この赤星さんが亡くなったのは1951年11月と

あります。これは当方の生まれた年でありますね。

 新刊本屋では、もう一冊。

独居老人スタイル (単行本)

独居老人スタイル (単行本)

 

  当方はなんとか独居にならずに生活ができているのですが、独居の老人は

ほんとたくさんいることです。当方の年齢でありましたら、立派な老人でありま

して、先輩の一人暮らし老人たちは、どのように生きているのかを学ぶことに

なりです。(TV番組では「家についていっていいですか」が勉強になることで

あります。)