当方が購読している新聞には、「訂正して、おわびします」という囲み欄が
ありまして、そこには本日の場合、次のようなおわびが掲載であります。
「20日付1面『安倍首相在職 最長に』の記事で、『51歳だった2006年9月、
戦後最年少で初の戦後生まれの首相として組閣』とあるのは『52歳だった』の
誤りでした。確認が不十分でした。」
首相周辺とこの新聞はバトルの最中でありますので、このような間違いには
すぐにクレームがはいるのでありましょうね。
このようなおわびというのは、他紙においてはどのような扱いとなっているのか
とすこし気になりました。
そのページからすこし眼を下げましたら、これはめったに見ることのない広告
がありました。そこには、次のような見出しがありです。
「11月13日付朝刊に掲載した書籍広告につきまして」
一週間ほど前の書籍広告になにか問題でもあったのだろうか、それにしても
かなり大きなスペースでありまして、おっとこれの元になった広告はなんであろ
うと13日の新聞を探すことになりです。
大きくスペースをとって広告が掲載されていたのは、下の本でありました。
広告には「シモンチーニ博士の奇跡 外科医として40年、ガンと闘って発見
した治療法! ネットの闇(デマと中傷)と闘い、訴え続けた真実!」とあります。
「ネットの闇(デマと中傷)と闘い」といわれると、エビデンス重視の現代医学の
立場からは、この広告に対して一言いわなくてはとなりますね。
イタリア人医師が発見したガンの新しい治療法 重曹殺菌と真・抗酸化食事療法で多くのガンは自分で治せる
- 作者: 世古口裕司,トゥリオシモンチーニ
- 出版社/メーカー: 現代書林
- 発売日: 2019/10/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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そんなわけで「広告につきまして」ということになるのであります。この書籍の
広告に問題があったということで、それのいいわけでありますが、どのようないい
わけかといえば、次のようなことになります。
「この書籍の『広告』がシモンチーニ氏を『医師』と表示して治療法紹介している
ことには疑念があります。広告表現は広告主の責任においてなされるものですが、
『ガンは真菌(カビの一種)だ』などとする表現は媒体として十分な検討を行うべ
きでした。
出版物の広告は、できる限りその表現を尊重していますが、掲載判断にあたって
は、内容に応じて慎重なチェックに努めてまいります。」
どうやら、おさわがせらしい著者の、とんでも本の宣伝の片棒をかつがされて、
新聞としては悔みきれないということですね。
新聞広告の掲載は各紙の判断でありますが、どこの新聞は断って、どこは掲載
し、どこは言い訳をしているかなんてのは、ちょっと知りたいことであります。