明日は図書館が月末整理休館日となっているので、その前に週末用の
本を借りておこうかなと思ったが、28日が返却期限の本はまるで読めていな
いし、本日は我慢して週末に足を運ぶことにしよう。
借りようと思って目星をつけているものはあるのだが、まずは借りているもの
をすこしでも読まなくてはいけないこと。借りているもので、なんとか期限内に
読めそうなのは「市場界隈」くらいでありますか。
G・オーウェルのものも読むことができていないな。あまりにも、現代の時局にあわ
せた文章を選んでまとめているからかもしれません。オーウェルのどの文章を読んで
も古びてはいないどころか、70年も前に預言者のように現代の問題を指摘している
といわんばかりに。オーウェルの見立て違いとかの文章もあることだろうから、そうい
うのを読んで見たくなったりして。
本日に流し読みをしていたなかで、目についたのは、次の文章でした。
大庭みな子さんの「壮烈な闘い 野間宏」というものにある以下のくだり。
ちなみに大庭みな子さんは大学入学して間もなくから友人の紹介で、野間宏の
自宅を訪ねて、自作の小説などを見てもらっていたとのことです。
「野間宏は周囲の女性を口説かないと恨まれるという信念を持っており、かつ
あらゆる女性は自分を挑発し続けていると夢想しているから、意を決して口説き
を実行に移すときは、『お待たせしました』という態度になってしまい、女としては、
たとえ好意を持っていたにしても、『まあ、ありがとうございます』というわけには
いかないと言うのである。」
どこに発表したものであるのか、初出は不明でありますが、野間さんがこのよ
うな癖があるというのは、河出書房の編集者であった田辺園子さんの文章から
もうかがえるのですが、このことは田辺さんや大庭さんに限らずで、女性とみれ
ば、別け隔てなくであったのでしょう。
なんとも、すごい人であります。