図書館から借りていた本を何冊か返却して、もう何ヶ月も借りっぱなしと
なっている(もちろん延長の手続きはしております)ものが、手元に残りました。
一般的に読むのが大変な本は、あまり他に借りてがいないので、けっこう長く
借りることが可能となりです。
そんなわけで、いよいよ収録されているいくつかの文章を読まなくてはと
思って手にしたのが、次のものであります。
- 作者: トニー・ジャット,Tony Judt,ジェニファー・ホーマンズ,Jennifer Homans,河野真太郎,西亮太,星野真志,田尻歩
- 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会
- 発売日: 2019/04/05
- メディア: 単行本
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2010年に亡くなった歴史家による書評を中心とした論集となります。
この本を長らく手元においているのは、その巻頭におかれた文章が、次の
ように書きだされているからであります。
「英語圏の歴史家のうちには、明確に『ホブズボーム世代』と言えるような
世代がある。その世代は『長い60年代』、つまり1959年から1975年のあい
だのどこかの時点で過去の研究に着手した世代であり、近い過去についての
その関心が、エリック・ホブズボームの著作によって、たとえどれだけホブズ
ボームの出した結論を現在は否定していようとも、変えようもないやり方で
かたちづくられた人びとの世代である。」
当方が学生の頃(1970年代のはじめ)には、ホブズボームの一般読者む
けの本が出回って、何冊か手にした記憶がありです。トニー・ジャットさんは、
当方よりも3歳年長でありまして、英国で歴史を学んだのですから、引用した
文章にある「ホブズボーム世代」というと、その代表にあたるのがジャットさん
でありましょう。
まずは、ホブズボームへのオマージュとなる文章くらいは読まなくては。