昨日のことになります。世田谷美術館から移動して西荻窪へと向かい
ました。西荻窪の改札をでたところで、友人と待ち合わせをして、いざ古本
屋めぐりであります。一昨年にもこちらへと来たことがあったのですが、その
時は、あちこちの店がお休みとなる火曜日だったことで、今回はそのリベンジ
となりです。
とはいうものの、古本屋は見て歩くけど本は買うことができないという厳し
い制約がありです。利用しているLCCの機内持ち込み荷物の上限は7キロ
以内でありまして、リュックに着替えとカメラ、タブレットなどを詰めると、ほとん
ど余裕がないのでありました。単行本を二、三冊購入したら、たちまちに重量
オーバーとなって、しこたまお金をとられます。
そんなわけでほとんど見るだけの古本屋ツアーでありました。
そういうときに限って、うっそーこんな値段で販売しているのだというのが
ありまして、泣く泣く購入を断念ということが続きました。
西荻の有名どころを流して、最後は青梅街道を東にむかいTitleまで、なか
なか充実の本屋めぐりです。
この西荻ツアーで購入したのは、わずかに次の文庫本一冊でありました。
後藤明生さんのいわゆる引揚小説三部作の一つです。いまはつかだま書房
が三部作を一冊にまとめて刊行してくれていますが、80年代には、この三作が
中公文庫に入っていました。この中公文庫版は、普通にはなかなか目にすること
ができなくて、見つけたらすぐに購入することにしています。
今回の一番の収穫ですが、もちろんそれなりのお値段でありました。(べらぼうな
ものではなくて、今の新刊文庫よりも安いものでした。)
本日の帰りの車中では、この「嘘のような日常」を読んでおりました。後藤さん
がえがく朝鮮半島での暮らしのことなど、とってもよろしいことであります。