実感としては

 このところの新聞を見ましたら「老後2000万円」という見出しが目に

入ります。これは金融庁の審議会がまとめた「高齢社会における資産形

成・管理」という報告書にあるものだそうです。

「高齢無職世帯の生活費について、総務省の家計調査をもとに『毎月の

赤字額は約5万円』、年金だけでは生活が難しくなるので、『20〜30年

の人生の不足額は1300万〜2000万円』」

 ここに記されている老後の不足額の最大値が2000万円ということで

あります。

 来年には70歳になろうという年格好でありますが、たぶんこれから高齢

者の仲間入りする人たちよりも年金としてはまだ恵まれているはずなので

すよ。それでも、年金だけで生活をやりくりするというのは、かなり大変であ

りまして、毎月のように生活費支出が年金収入を上回っているのにため息

をつくのでありました。

 当方の場合は、たまたまアルバイトをしないかと誘われて、月の半分くら

い働いて、なんとか月々の帳尻をあわせているところです。

したがって、現実を直視すれば2000万円というのは、一年間60万円不足

の30年分ほどと考えれば、不思議でもなんでもないとわかります。

 問題は、年金制度でなんとか生活が維持できると思わせてきたことであ

りまして、これまでの発言と整合がとれないということは、これまでの発言に

問題があったのでしょう。

 必ずしも都会では十分でない年金額でありましても、中学時代を過ごした

地方都市に戻っていけば、そこそこに生活は成り立つのかもしれません。

地方を救うのは、年金受給の高齢者と思いたいが、やはり医療費がかかる

高齢者は嫌われるかな。