春一番の花

 東京からは桜の花が満開との便りがきました。ソメイヨシノではなく寒桜と

のことですが、それでもずいぶんと早いことで。今年はいつもより花が早いと

思っていましたら、こちらの庭でも春一番の花、福寿草が開いていました。

一週間ほど前につぼみを確認したので、そろそろと思っていたところに雪と

なり、何日か雪ノ下でありましたので、雪がとけて姿を見せたときには、花びら

の何枚かが欠けておりました。それでも今年最初の花です。

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 本日は日中一人でお留守番でありましたので、ここのところの懸案でありました

居間においてあるオーディオ装置のチェックであります。もう何年も前から

スピーカーの右チャンネルの音が出なくなっているのでした。最初はアンプの

ボリュームもがりっているし、そのせいかなと思っていて、高級アンプもこれまで

かと、いま風の安いものを買ってためしてみたのですが、それでもだめで、これは

いよいよ片方のスピーカーはあきらめなくてはと思い、とりあえず音はでなくても

インテリアとしては使えるので、音のでるほうを自分の正面に据えて、モノラルでも

いいかと左右を入れ替えて、音出しをしてみたら、ななんと普通に音がでることに

なりです。これまでの状況はなんであったのだろう。あやうくインテリアになりかけ

ていたスピーカー(わかる人にはわかるサンスイが箱を作り、JBLのユニットを

セットして売りだした人気商品。このグリルの細工が美しいのですね。)が、こんな

に簡単に復活するとはね。本日はうれしいの大音量で古い時代のジャズを聞くことに

しました。

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 このスピーカーは45年も前のものですが、状態が良ければ、その当時と

ほとんど変わらないような値段で取引されているのですよね。しばらくは、

このままで使うことができるかな。

 このあとは、音楽を聞きながらの読書でありますが、まずは乙川さんの小説

を読むことになりです。ながら読みですが、楽しく読んでいました。

 女性の主人公の目を通して、小説論というか、作品論が展開されます。本日

読んでいたなかで、一番受けたのは、主人公の愛人(?)となる小説家が、その

助手であった若い女性が小説新人賞を受けたとのことを知ったときに、主人公が

もらすところとなりです。

「気になるのは三枝昴星の作品世界に似ていることと、ところどころに彼の表現

を感じることであった。師弟の作品が似通うのは仕方がないとしても、男と女の

視線の違いが見えてこないし、女流ならではの表現が少ないのもおかしい。

不意に現れる巧みな文章が却って不自然である。」

 ライターから書評家となっていく女性を主人公としているのですが、このとこ

ろは、すぐに作者に戻っていくことでありまして、覚悟がなくては、なかなか

このようには書くことができないことでありますね。

二十五年後の読書

二十五年後の読書