本日の読書欄から

 本が読めず、新聞もやっとこさでページをくくるだけでありますが、本日は

読書欄の掲載日でありました。この欄で取り上げている本には、何冊か気に

なる本がありましたが、こうした本は、手にすることもできずに終わるのであり

ましょう

 本日の読書欄に掲載のもので一番気になったのは、小さな版元の広告が

ならんだところにありました。この広告欄は部数がすくなく、きわめて少数の

専門家または好事家むけの本が並んでいました。

 そのなかで、当方もすこし聞き及びある名前を書名に掲げた本は、いったい

どのような人を想定して刊行されているのかと思ったのが、下記の本であり

ます。

 

狩野君山の阿藤伯海あて尺牘集

」をwww.hozokanshop.com 狩野君山というのは京都の支那学派の大物であります狩野直喜であり、

阿藤伯海は、清岡卓行などの一高時代の先生で、清岡が「詩礼伝家」で

描いているかたであります。(たぶん、ほとんどの人は、阿藤を清岡作品で

知ったのでありましょう。) 

それにしても、書名となっている「尺牘集」からして読むことができないこと

でして、ここで先日に購入した「漢語林」が活躍しました。なるほど、これは

「しゃくせき」と読んで、手紙のことかとわかりました。手紙で短いものは牘で

長いものを簡といったのとか。勉強になることであります。

 清岡卓行さんの世代より下に、これを購入する人たちを思い浮かべる

ことはできないのですが、さすがに法藏館書店でありますね。