どうなっていくのか

 このところ大学運動部をめぐる話題が、材料不足のワイドショーにかっこうの材料
を与えているようで、TV欄をみますとあちこちの局で、これを取り上げています。
 当方はもともと関西びいきでありますので、原因者の大学運動部に厳しい処分が下さ
れて当然という感じであります。
 それにしても、こうした大学運動部の体質というのは、決してこの大学に限った話
ではなく、あちこちに思いあたるところがあるでしょう。ひょっとすると、被害を受け
た側の大学の数多い運動部のなかには、同様の話があるのかもしれません。
 大学で運動部に属していたというだけで、就職に有利といわれたり、会社では上から
の指示に逆らうことがなく、従順なので運動部出身者は歓迎するということがありまし
たからね。
 今回のことが大きな話題となるのは、運動部の監督が大学法人の大幹部で、さらに
このあと上のポストに就くのではないかといわれているからでしょう。そういえばあの
大学の事務方のトップは、学生時代にプロ力士となって横綱となった力士よりも実力
が上だったといわれた人であったなと思いだしました。絶大なる権力で大学法人に君臨
してというようなことが週刊誌で報道されたことがあったよな。たしか黒い勢力との
つき合いがいろいろといわれていたように思います。
 あの人は今どうしているのかなと思いましたら、なんと現在は大学法人の理事長だ
そうです。なんと、学校法人のトップがあの強面でありますか。この人の後ろ盾を
えて、運動部監督の法人でのポストであるのでしょう。
 こんな話は60年代後半にいやというほど、この大学に関して聞いたことであります。
あの時代の理事長(当時は会頭といっていたのですよ)は、柔道部あがりの人であり
まして、大学法人には運動部出身者がたくさんいて、押さえ込んでいたといわれて
ました。
 今回、障害を与えるような反則行為をした選手も、将来は大学法人の事務職にでも
就職するか、こうした運動部ネットワークで就職を斡旋されるということになって
いたのでしょうか。
 運動部もお役人も目の前ににんじんをぶらさげられると、ついつい食らいついて
しまいがちですが、それが毒入りにんじんということもあるのですよ。
 その昔は、大学法人のトップへの不信感から、学生たちの反乱が始まったのですが、
今回は、そんな騒ぎにはならないのでありましょう。それにしても、枠組みはずい
ぶんと似ているのですが。