「光の犬」を読んでいましたら、一族三代を描いた小説を読んでみたくなりました。
すぐに頭に浮かんだのはトーマス・マンの「ブッデンブローグ家の人々」です。この
作品に影響を受けて書かれたものは、読んでいたりするのですが、本家本元のこれは、
ずいぶんと昔に岩波文庫で購入し、なぜか途中でなげてしまって、それ以来未読が続
いています。先日に物置におかれた文庫棚を見ていましたら、三分冊となったうちの
二冊はささっていたのですが、一冊が見当たらずで、ちょっと出鼻をくじかれました。
これはブックオフにいって探してみようとでかけましたです。これは単なる言い訳
でありまして、ブックオフへといきたかったら、行ったのでありますね。
もちろん、「ブッデンブローグ家の人々」はあるはずもなしですが、小一時間ほど棚
の前で本をながめておりました。
本日も予算はワンコイン5百円でありましたが、購入した文庫本が値段が高くて、
予算をオーバーしてしまいました。本日に購入したのは、次のもの。
![多情仏心 (新潮文庫) 多情仏心 (新潮文庫)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41lt3%2B4PyXL._SL160_.jpg)
- 作者: 里見〓
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1968/11/15
- メディア: 文庫
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た新潮文庫を復刊したときに一冊にしたもの。平成6年にでたものですが、この一冊本
では持っていないのですが、なんとなくこの作品は、持っていたように思うものの、
最近目にしていませんし、何より未読ですから、これを機会に。
もう一冊は、次のもの。
![甘粕正彦 乱心の曠野 (新潮文庫) 甘粕正彦 乱心の曠野 (新潮文庫)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51HxqsJKJdL._SL160_.jpg)
- 作者: 佐野眞一
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何ヶ月か前のNHKBSの再放送で、満映のドキュメントをみました。この本を手にして
開いたところに、そのときにでていた女性(?)のコメントがのっていて、その女性の
旧姓が、当方の同居人と同姓同名であることが購入の決め手でありました。
もちろん、満映の甘粕側近には長谷川濬さんがいることもありますし、長谷川四郎さん
も近くにいたことですからして。
まだ冒頭のすこししか目にしていないのですが、そこに次のようにありです。
「戦後の高度成長とは、失われた満州を官民一体となって国内に取り戻す壮大なゲーム
だった。私は常々そう言いつづけてきた。・・・
満州から伸びた巨大な影は、国内に影を落としているだけではない。・・現在のアジ
ア全体の勢力地図に大きな影響を及ぼしている。満州がなければ、その後の極東をめぐ
る米ソの対立もなければ、その結果としての北朝鮮も生まれなかった。」
満州国がなくても米ソの対立はあったかもしれませんですが、米国大統領が東アジアを
歴訪する時に、その昔にあったことを思い起こすのも意味がありますでしょう。