積読本の山から 2

 本日手にしていた本は、図書館から借りたものでありまして、あわてて読んでいた
のは明日が返却日であるからでした。読んでいたのは池内紀さん、津野海太郎さんの
ものでありまして、昨日にかかげたものではありません。
 津野さんのは「百歳までの読書術」ですが、「本の雑誌」連載中に一度読んでいて、
拙ブログでも話題にしたことがありました。

百歳までの読書術

百歳までの読書術

 毎月読んでいたのですが、連載されていたときの雑誌は、どこにいったかわからず
でして、こうして一冊になったので読み返しますと、ほとんど忘れていて初めて読む
ような気分です。この本から、当方のいまの気分にあったくだりを引用です。
「当時、私は六十五歳。じぶんが老人であるなどとは、かんがえてもいなかった。
自伝や回想録は老人のしごと。ちょっと、まだ早いよ。でも北上(次郎)さんの見る
目はちがう。どうやら私のことを掛け値なしの老人と思っているらし。・・
 してみると、六十代なかばの私は、ときにチラッと自分を老人と考え、つぎの瞬間
には、みずからを老人とみとめることを反射的に拒むという、なんとも中途半端な状
態におかれていたらしい。」
 「本の雑誌」に「おかしな時代」のもとになる連載を依頼されたときの津野さんの
回想であります。
数日前の66歳となったばかりの当方でありますが、先行者の書き残してくれた文章は
参考になること多しであります。
 これを機に「おかしな時代」を読み返してみたくなりますが、できるかな。
 昨日に続いて、積読本の山からであります。
 ブックオフで200円くらいで気に入ったものが見つかりましたら、ほとんどためらう
ことなしで購入したのでありますが、さすがにこのところのは、置き場所のことも
あって、購入するかどうか考えるようになってきました。ハードカバーと文庫で同じ
ものがありましたら、まずは文庫を購入するように路線をきりかえつつあります。
 先日に店を訪れましたら、坪内祐三さんの比較的最近のハードカバーが5冊と西村
賢太さんの「日乗」が数冊はいっていました。これは珍しいと、このなかから坪内
さんの著作で購入していないものを二冊入手としました。
風景十二

風景十二

昭和にサヨウナラ

昭和にサヨウナラ

 どちらも「en-taxi」に連載のものですが、「風景十二」収録のものが掲載されて
いた時は、あまり購入していないようでありまして、ほとんどはじめて読むものばか
りです。「昭和にサヨウナラ」は逆にほとんど雑誌掲載時に眼にしているようです。
これでは書き下ろしが二本ありますので、それを読むのが楽しみとなります。
「東京にサヨウナラ」に収録のものは、連載中に拙ブログに材料をたくさん提供して
くれまして、この本には足をむけられないので、早くに読んでしまわなくては。