今月の「本の雑誌」というのは11月号で449号となります。雑誌の場合に
今月というと、なんとなく何月号のことであるのかと思ってしまいます。
ほとんどの商業雑誌は表示は翌月になるのですね。
ということで、昨日に届いた「本の雑誌」をななめ読みです。
目についた一つは椎名誠さんの連載「新旧いろいろ面白本」の100回目で
取り上げているもの。書き出しは、次のようになりです。
「湊谷夢吉の作品はそれほど、いや、あまり知られていないだろうと思う。
1950年生まれで1988年に病没しているから三十代の若さでこの世を去った、
とても夢と迫力のある物語を描いた漫画家だ。」
このあとにも引用したいところがあるのですが、それをするとほとんど全
文引用になりますので、それは断念。
自分が「とんでもない粗製乱造作家で三十数年の間に二百数十冊の本を書い
ているのだから」、その分寡作の作家に惹かれるとあります。
気になっていて、その数少ない本も購入しているのに、ほとんど読むことが
出来ていない漫画家さんについて、椎名さんがこのように書いているとは。
次に目についたのは「本の雑誌社」の広告ページにあったものです。
それこそ、「本の雑誌社」これから出る本でありますが、ここに次の本の予告。
「 坪内祐三 文庫本千秋楽 四六版並製560ページ 予価 2500円
『文庫本を狙え!』(週刊文春)170回分と『年間文庫番』(おすすめ
文庫王国)20年分が一冊に。 」
坪内さんが健在で、いまも連載を続けていたら、このタイミングでの刊行は
なかったでありましょう。「文庫本を狙え!」は、これで一回目から最後まで
のすべてを読むことができるようになるという幸せでありますが、なんとも
さびしいことでもありです。
願わくば、坪内さんがリスペクトした「紙つぶて」完本のようになればです
が、いつかそういう日がくることを願っております。