そろそろ刊行かな

 いまほど拙ブログへの足跡を確認していましたら「頼山陽とその時代」からの検索
で来ているものがありまして、さてどうしたのかなと思って、足跡を辿りましたら、
ちくま学芸文庫3月新刊で「頼山陽とその時代」が刊行とありました。これまで中公
文庫三分冊のものでしたが、ちくま学芸文庫では二分冊だそうです。
 ということはちくま文庫3月ラインアップもネットにはあがっているのかと思って
みましたら、ありましたですね小沢信男さんの「ぼくの東京全集 」(ちくま文庫) 。

Amazonではすでに予約を受けているということですが、紹介には、次のようにありで
す。
「 小説、紀行文、エッセイ、俳句……作家は、その街を一途に書いてきた。
『東京骨灰紀行』等65年間の作品から選んだ決定版アンソロジー。文庫: 576ページ
 解説 池内紀 」
 どのような作品が収録されているのかはわかりませんが、これはファン待望のもの
といえるでしょう。このようなつくりの本は晶文社からでた「東京の人に送る恋文」
以来かと思いますので、せっかくだから「東京の人に送る恋文」のあとがきを紹介す
ることにしましょう。(これまでは、小沢さんの古い作品を読みたいという方には
「東京の人に送る恋文」を紹介していたのですよ。)「第一創作集『わが忘れなば』が、晶文社から刊行されたのが1965年。以来ちょうど
十年の星霜のうちに、さしも非流行の拙著もついに売り切れた。そこでちかごろ、
それが読みたいというありがたい読者が、日本中に暗夜の星ぐらいにはおられるらし
いのだけれども、とっくに絶版だから手に入らないのです。
 さりとて復刻するほどの”幻の名著”でもなし、どうしたものかと気をもんでいた
ところ、さいわい晶文社さんが、なんとかしてあげようといってくださった。そこで、
旧著と新稿を取捨案配して、あらたに一冊つくることになり、その厄介の一切を、
津野海太郎氏がひきうけてくれました。
 そうしてできたのが本書です。
 絶版の第一創作集をお探しの、暗夜の星のごとき読者のみなさん、おまたせしまし
た。」
 「東京の人に送る恋文」がでたのは1975年ですから、なんとそれから40年余であり
ます。当時二十代前半の青年であった当方は、立派に前期高齢者となりましたが、
まさか、これまでのアンソロジーが文庫になるとはな。
 そういえば、筑摩書房2月新刊「私のつづりかた」が、そろそろ書店にならぶ頃では
ないだろうか。これはどこで入手できるだろうかな。