夜はTVを

 本日の夜はNHKTVの番組を二つ見ておりました。
 一つは昨年に放送されたものの再放送で「少女の夢 大阪外国ルーツの子供」という
番組で、もう一つはNHKスペシャル「ばっちゃん」という広島に住む82歳の保護司さん
の活動を伝えるドキュメンタリーです。
 どちらも取材する側とされる側との間の信頼を感じることができる番組で、日本の
あちこちでこれと同じような現実があるのだろうなと思わせました。できればそういう
現実とは関わらずに済ませたい、または積極的に排除したいと思う人が多くいるのも
この国の現実であります。
 広島のばっちゃんのところに心のより所を求める少女が語る言葉は、崔実さんの作品
「ジニのパズル」の主人公についていわれる「学校で、あるいは街で、自分の居場所を
探してもがく」と驚くほど重なってきます。「ジニ」には家庭があって家族がいますが、
ばっちゃんのところに来ている少女には、家庭もないというのが、さらに悲惨に思いま
すが、この少女が将来に希望を抱いて、それを語る姿に救われました。