「時かけ」の奇跡か

 「時かけ」というのは、「沓掛の時次郎」と関係あるのかなと思ったりで

すが、そんなことを言ったら、熱心なファンに叱られますね。

 「時かけ」という文字を見たのは、本日の朝日新聞夕刊でありまして、

そこには「『時かけ』の奇跡とNOの遺言」という見出しにおいてです。

 この記事の署名は「編集委員 石飛徳樹」となっています。書き出しの

ところを引用です。

「先週に続き、大林宣彦監督の映画を40年にわたって愛してきた記者が、

特に偏愛する作品を紹介する。まずは大林監督の代表作と言われるこの

映画から・・・・。」

 ということで紹介されるのは1983年、原田知世主演の「時をかける少女

です。「時かけ」というのは、この作品のことでありました。

「この映画を語る際に、エンディングを素通りすることは出来ない。物語が幕

を閉じ、原田が歌う主題歌が流れる。・・」

 ユーミンの作った主題歌は、この映画のラストを飾っていて、この曲も

大ヒットしたものですから、このエンディングを楽しみにしている人は多いと

思うのですね。

 ああそれなのにです。大林監督追悼で日本TV系列でこの映画をやった

ときに、エンディングがカットされていまして、この番組をみていた友人から

は、「さいごの歌唱部分がカットされてました。ここが一番いいのに」と即刻

メールが寄せられていました。

 もちろんこの作品を偏愛する記者さんも、次のように書いています。

「『時をかける少女』は18日に日本テレビで放送されたが、時間の都合で

このエンディングがカットされていた。機会をみつけてぜひノーカットで見て

ほしい。」

 まったくそのとおりでありますね。TVで放送するときにすべての映画を

エンドロールまで見せてくれとはいいませんが、なかには他をカットしても

そこは見せてくれやというものがありますでしょう。

 最近の番組の編成をしている人たちは、あまり映画が好きな人はいない

のかな。追悼といってオマージュするのでありましたら、作品にも敬意を払っ

てくれればいいのに、なんとなく追悼番組やりましたという感じを受けます

ね。

 この作品は、今年のお正月1月4日にBSーTBSで放送がありまして、こ

れが完全版でした。この熱い文章を読んで、また録画した映画を見てみる

ことにいたしましょう。


時をかける少女ending