十年の計は

 岩波文庫は、あと十年すれば創刊百年となるのですが、当方はあと十年たてば後期
高齢者の仲間入りであります。これからの十年というのは、きっとあっという間であ
りましょう。
 この年になりますと一年でできる新しいことはどんどん少なくなりますので、十年
計画くらいで考えなくてはいけないようです。
これは本を読むのも一緒でありまして、時間はあるのですが、なかなか読むことので
きないものは、まずはこれからの十年で、できれば七十歳までにやっつけなくては
だめですね。
 そのようなしてやっつけたいと思っているものを、今年にはいってから手にしてい
ます。今年一年でちょびちょびと読み継いでいきたいのですが、どこまでページを
かせぐことができるでしょうね。
 まだ現役で働いている当方の友人からの年賀状には「バケットリスト(17項目)を
ひたすら減らすように頑張る」と書き添えてありました。どのようなものをリストに
あげているのかは、口外するものではないのでしょう。当方は承知していないのです
が、彼はそんなに長く生きることはないということを前提としていますので、一年で
相当たくさん消化しなくてはいけないようです。
 当方はそういうきっちりとしたのはスタイルではないので、せいぜい長生きをして
だらだらとしながらも懸案をやっつけることといたしますわ。