年末恒例の

 本日は朝方は気温が下がって、室内も冷えていました。なかなかふとんの中から
起き出すことができません。すこし早くに眼が冷めたのであれば、ふとんの中で
本でも読んでいればよろしいのに、布団から腕をだして本を手にしていましたら、
寒いものですから、朝のふとんの中での読書も進みません。
 本日は年末恒例のもち作りの日となります。もちこね機をつかいますので、もち
つきとはいわないのでしょうが、その昔に家族数が多かった時とくらべますと、
作るもちの量は三分の一以下となっています。それこそ当方が子ども時代は、もち
つきをするのは、おまつりのような行事でありまして、ご近所の何家族もが共同し
てもちつきをしたものです。作業を午前中に終わらせるためには、朝くらいうちか
ら米をむしはじめ、男性たちが交代でついたものです。
 朝起きましたら、外からはもちつきの気配が感じられまして、着替えをそこそこ
にもちをついている場所へといったことを思いだします。
今年はノロウィルスが流行しているせいか、子ども会などが行うもちつきは中止と
なっているようです。もちつきは、やはり年末の行事ですね。
 わが家のもち作りは、餅米にして3キロ。白と草の二種類で、それののしとあん
入りとなります。


 年末恒例というと、その昔であれば借金とりでありますね。そのうちそのうちと
返済を先送りしたのがいよいよまったなしとなるのが年末でありました。
その昔の新聞には小説家が貧しかった若い頃に、借金取りから逃げて、おおみそか
を迎えたという思い出話が、よくのっていました。
 読まなくてはと思っていた樋口一葉の「大つごもり」を、本日読んでいましたが、
十八歳の女主人公が世話になったおじのために、借金返済で辛い思いをするのも、
また年末のことでありました。