「ちくま」1月号

 筑摩書房のPR誌「ちくま」2017年1月号が届きました。
 「ちくま」は、表紙絵の担当が二年ごとにかわるのでありますが、ちょうど1月号が
変わり目となっているらしく、これまでの酒井駒子さんから、西村ツチカさんと交代
です。あわせて表紙デザインと本文デザインがこれまでの「クラフトエヴィング商会」
から名久井直子さんに変わりまして、表紙とページを開いた印象も、まるで変わりまし
た。
 名久井さんは1976年のお生まれで装丁を手掛けるデザイナーさん、西村さんは1984
年生まれとのことですから、筑摩書房は若い人を取り込むための人選であるのでしょ
う。当方はコミックの世界はまったくなじみがないので、ちょっととまどいながら、
この1月号を手にしています。
 内容のほうは連載で継続されているものが多く、新連載で加わったのが上野千鶴子
さんというのですから、表紙のイメージほど変わった感じはしません。ちょっと気に
なるのは本文の書体がかわったことで、文字のサイズが小さく感じることで、ちょっ
と老眼が進んでいる人には受けがよろしくないかもしれません。
 デザインでは表紙に筑摩書房のマークがおかれるようになったのがよろしいと思い
ました。なんといっても筑摩のあのシュールなマークは、創業時に青山二郎さんが
作られたものでありまして、あれを埋もれさせてしまってはもったいないと常々思って
おりましたから、これはいいことです。
 それじゃ筑摩書房1月の新刊には、あっと驚くようなものがあるかなと思いましたが、
これは見あたらずでありました。ちょっと残念なこと。