昨日に書名をあげた中公文庫のものは、京都東寺の門前にあるブックオフと、大阪
は上本町にある古書店 一色文庫で購入したものとなります。
一色文庫では、この文庫本以外にも、以下のものを購入です。
- 作者: 唐木順三
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1960
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- 作者: 唐木順三
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1967
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いので敬遠していました。今回は値段がうんと安かったことと、どちらも随想集で
読みやすい文章があることで、購入をきめました。どちらにも深瀬基寛さんについて
の文章がありまして、それも楽しみとなります。
昨年に筑摩書房創業者の古田記念館資料集を入手して、ここで話題としたのですが、
その資料集に収録されている書簡には、深瀬さん、唐木さんからのものがあって、これ
がために、次には深瀬さんと唐木さんの往復書簡集を購入したりもしました。
「朴の木」は、唐木さんにとって初めての随想集です。この本は、函にはいっていな
いもののようで、これより後にでた「飛花落葉」が函入りなのとくらべると、すこし本
としてのつくりがさびしいようにも思います。そのせいでしょうか、唐木さんの後書き
には、次のようにあります。
「私は原稿を正仮名、正字で書く。新聞雑誌に載るときはそれが新仮名、略字にされて
いる。この随想集は私の著書のうち、初めて新仮名、略字で組まれた。それは、それを
復元する面倒を厭ったまでで、私の本意ではない。」
この本から7年ほど経って刊行された「飛花落葉」は、表紙はクロスで、文字もゆった
りと旧字正仮名で組まれていて、7年ほどでずいぶんと本の作りがかわったことです。
定価も「朴の木」は320円、「飛花落葉」は980円で三倍になっています。高度成長の
時代ですね。