筑摩書房についての本 3

 筑摩書房についての本ということで、柏原成光さんの著書巻末にある参考図書リスト
を紹介していますが、筑摩書房についてというよりも、古田晁さんについての参考書で
あるようです。

 小田切秀雄さんという方は、名前はもちろん知っているものの、当方はその著作に
ほとんどなじみがありません。どのようなことを書いているのでありましょう。
火の車板前帖 (ちくま文庫)

火の車板前帖 (ちくま文庫)

 「火の車」というのは、草野心平さんが開いた居酒屋で、古田さんはそこの常連さ
んでありました。このお店の板前さんが、店主 草野さんと常連客たちの交わりを
書いたものであります。家のどこかにあるはずですが、いまは所在がわかりません。
(読んでいなくて、持っていなかったら、どうしましょう。)
含羞の人―回想の古田晁 (1982年)

含羞の人―回想の古田晁 (1982年)

 新潮社、角川、月曜書房を経て筑摩書房の編集役員をされていた方が書いた、
古田さんについての本です。野原さんは新潮時代に太宰治の担当で、そのつながりが、
筑摩での太宰全集につながっています。
古田晁伝説 (人間ドキュメント)

古田晁伝説 (人間ドキュメント)

 こういう本がでているのは、今回はじめてしりました。副題には人間ドキュメント
とありますので、人物に焦点をあてたもののようです。
先師先人 (1982年)

先師先人 (1982年)

先知先哲

先知先哲

 筑摩書房の社長であった竹之内静雄さんによる人物スケッチ集。
当方にとって竹之内さんは、富士正晴野間宏と一緒に同人誌「三人」をやっていた
人ということになりです。唐木順三と竹之内さんのつながりが、筑摩の京都学派への
水路の役割を果たしていたと思いますが、筑摩書房の二代目社長で、左前になった
原因をつくったようにいう方もいます。
わが心の出版人―角川源義・古田晁・臼井吉見

わが心の出版人―角川源義・古田晁・臼井吉見

 加藤勝代さんの名前は、今回はじめて知りました。新聞社、角川書店を経て筑摩
書房に勤務したとあります。大正のお生まれとのことですが、平成2年には亡くなら
れたとありました。この方は小生を書かれて、それが芥川賞の候補にもなっている
ようです。