これから買う本 2

 ここのところ世間をさわがせていたやめろやめろの大合唱は、やっとこさでやめま
すということになって、こんどは次は誰になるかで、また大騒ぎのようです。
まったくこりないことでありまして、二代続いて途中でやめざるを得ないということ
は、法令遵守とか政治資金規正法というのが、この国の形にはあわないのではないか
と思ってしまいます。
 そういえば、不正経理とか測定数値の偽装なんてのは、日本の大企業では珍しい
ことではなかったようで、こういうのが日本経済をささえていたのか、それとも経済
が落ち目になってきたから、こういうことをしなくてはならなかったのでしょうか。
 せこくていかにも悪代官風の知事よりも、もっとやめてもらいたい人がいるのです
が、おかげでこちらは安泰であるかな。
 それはさて新刊広告をみて、これは買おうかなと思っているものの続きです。

丸谷才一を読む (朝日選書)

丸谷才一を読む (朝日選書)

 これは10日刊ですから、すでに書店にはならんでいると思われますが、いまだ手にす
ることができておりません。著者の湯川さんは、丸谷スクールの教頭先生のような人で
ありますから、あまり論じられることのない丸谷さんについて、湯川さんあたりが書き
残しておかなくては、あと数年で、そういう作家が昔いたねというようなことになりそ
うです。
 丸谷さんの本で最後に購入したのは、丸谷全集第十二巻(最終巻)でありまして、こ
れについている資料がお目当てでありました。(この全集で、当方が購入したのは、こ
れ一冊のみ)
 年譜は武藤康史さんのものですが、もっとページをさいてもよいのにと思われますし、
書誌についてもそうであります。時代がよろしくないのでしょうが、つくずく丸谷さん
には気の毒なことです。