このところの楽しみ

 本日の新聞夕刊一面には国技館での大相撲を朝早くから見物する女性の写真があり
ました。これに添えられた文章です。
「朝8時半、東京・両国国技館。客の姿もまばらな館内で、序の口の若い力士に熱い
視線を送る。初場所に通う『スー女』こと相撲女子の一人だ。・・・
『目当ての子が必死に番付をあげようとする姿に萌えます。』・・
 観戦歴は20年目。相撲人気回復とともに館内は女性の姿が増えたが、にわかファン
とは一線を画す。大勢が注目する幕内力士には興味はない。
『自分の仕事は十両まで』。」
 相撲はハングリースポーツの代表のようなところがありまして、その昔は相撲界に
はいったらご飯が、腹一杯食べられるといって入門したという話がありました。
そうした時代には、北海道出身の力士も多かったのでありますが、最近はほんとうに
少なくなりまして、関取は十両にたった一人いるだけという状況です。当方の友人は
地元出身の力士をずっと応援しているのですが、いつになったらTV放送の時間帯に
相撲をとるようになるのかと、いつもいっておりました。
 もちろん、この場合のTV放送というのは、地上波でのものではなく13時からのBS放
送であります。
 当方が仕事をやめて自宅にいるようになったのと時期を同じくして、関西学院OBで
はじめてプロの相撲とりになった力士がでました。小柄な技巧派力士ではありますが、
話題先行でどこまで通用するのかと心配しながら、応援をすることにしました。
(関西びいきでありますからね。)
事情通の友人の話では、大学相撲でそこそこの成績を残していれば、幕下上位までは
なんとかいけるであろうとのことでした。
 それ以来、大相撲の本場所BS中継が始まるのを楽しみに待つ日々となりました。
13時からの放送時間に相撲をとるためには、三段目の上位にはいらなくてはいけなく
て、普通であれば、ここまでくるのに、何年もかかるところを、順調にかけあがって、
入門から5場所目で幕下上位まで出世となりました。もっと苦労するはずであったの
に、これは順調すぎるわいと思うのですが、若い力士の勢いから元気をもらっていま
す。(力士の名前は宇良で、日曜日には幕下優勝決定戦にでることになりました。)
 本日も力士の引退が発表されていましたが、駆け上がる若手と先がないベテランの
力士が混じり合う幕下の相撲こそ、大相撲見物の醍醐味であるなと思い、年季の入っ
た相撲女子さんの言葉に深く共感することです。