残念な話

 本日に「本の雑誌」2016年1月号が、いつもの本屋さんから配達されました。

本の雑誌391号

本の雑誌391号

 配達の時に、ちょうど在宅していましたので、配達してくれたご主人に対応をした
のですが、その時に、申し訳なさそうに「配達中止のお願い」という文書を差し出し
ました。
 それには、これまで「定期購読のお客様にはご自宅や職域に無料配達を実施してお
りましたが、配達のための人材確保が非常に困難なため、12月いっぱいで配達を中止
とさせてもらいたい」と記してありました。
 いまどき雑誌を配達してくれる奇特な書店が存在するのかと思われるかもしれませ
んが、こういう配達が、これまで残っていただけでも不思議なことです。代金の支払
いのために店にいくこともあったのですが、ここにはほとんど客がいなくて、配達が
営業の中心であったと思われます。
 そうした店が配達を中止するということは、相当に深刻な事態となっていることが
予想されます。当方は、次回からは店にとりにいきますからといったのでですが、
この店との付き合いは、いつまでできるでありましょう。
 ちなみに、本日の文書には「全国書店ネットワークe-hon」の「ざっしの定期便」
という方法もありますとありました。それをするなら「本の雑誌」社の年間購読と
なりますね。
 今回の「本の雑誌」1月号には、めでたい黄色の帯に「菊池寛賞受賞!」とすり
こまれていました。編集後記には、次のようにあります。
「今月は2016年1月号である。思えば2009年の1月号では休刊の危機に瀕し、読者の
みなさまにも多大なるご心配をおかけしていたのだから、隔世の感がある。いや、
そういう言い方は順風満帆のようで語弊があるか。出版界がそうであるように当社も
慢性不景気であるのは言うまでもなく、なんとか刊行続けてこられたというのが実際
のところです。」
 なんとか、すこし持ち直した「本の雑誌社」にならって、配達してくれる本屋さん
にも良いことがあるように祈らざるをえません。