元は新聞記者

 新聞記者をやめてからの転職で一番多いのは大学の先生でありましょうか。
 いつまでも新聞社にいないで、チャンスがあれば大学に職を得たいと思っている
方は多くいるのでありましょう。それまでの経験がほとんど生きることになります
ので,非常にリスクのすくない転職といえます。
 一番リスクが高いのはフリーの物書きとなることで、これはよほど自信があるか、
それともどこからもお誘いがなかったからでありますか。フリーのジャーナリスト
という名称となるか、評論家を自称するかですが、つぶしがきかないですね。
 同じフリーとなるにしても、小説家への転身という方もありです。有名なところで
司馬遼太郎さんとか井上靖さんなどが、元は新聞記者であります。
 最近に中原清一郎さんの小説を手にしたせいもあって、朝日新聞の元記者で小説家
となった人に、どのような人がいたろうかと検索をかけてみました。大学の先生に
なったりした人は、それこそ枚挙に暇なしですが、小説家というのは、ほとんど
あがってきませんでした。
 当方が名前を知っているような人の記載もないのですから、朝日新聞記者といえば、
最近はサンドバッグのように叩かれているせいもあって、前職を隠すようになって
いるなんてことはないでしょうね。
 当方の頭に浮かんだ作家さんは伴野朗さんでありました。朝日新聞社に在籍中に
「五十万年の死角」で江戸川乱歩賞を受けて作家デビューし、記者を続けながら、
精力的な作家活動を行った方です。2003年 67歳で亡くなったのですが、作家として
の実績は、今のところ中原清一郎さんよりも上であります。

五十万年の死角 (講談社文庫 と 4-1)

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 さて、中原清一郎さんは、どのような評価となっていくのでしょう。
カノン

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ドラゴン・オプション

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未だ王化に染はず (小学館文庫)

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