テレビ・アーカイブス 2

 最近のTV番組などをみていますと、このあと数十年後にアーカイブス化される作品
がどのくらいあるだろうかと思っていまします。アーカイブス化はされるのかもしれま
せんが、ほとんど人々の記憶に残らないことでしょう。
 その昔のTVというのは、いまとはちょっと作り方が違ったのかもしれません。
そうしたなかでも、佐々木昭一郎さんの仕事ぶりは、ほとんど異次元でありまして、
これで作品の出来映えがよろしくなければ、番組制作の現場からはずされていたで
しょう。一年に一作発表すれば多いほうというようなことですから、映画の世界でいう
ところの巨匠なみです。NHK時代の後期には、長期の海外ロケにでるのでありま
しょうから、あいつはいったい何をしているのかと声があがらないはずがなしです。
 よほどの自信と鼻っ柱の強さがなくては、組織のなかでつぶれてしまいそうに思い
ます。
 明日の午後4時からNHKBSで佐々木昭一郎さんに密着という番組があります。
最近、映画をとったことと関係がありそうですが、NHKに登場するなんてでありま
す。せっかくでありますから、中尾幸世さんもゲストで顔をみせてくださればいいの
に。
 いまでも放送会社には、ほとんど作品を発表せずに活動しているディレクターさん
がいるのでしょうか。そういえば、フジテレビには三年間取材して一本制作すると
いうような仕事の人がいたことを思いだしました。あの方の作品はアーカイブスに
入るでしょうね。
 時間をかけたからといって良い作品ができるとは限らないものの、時間とお金を
かけずして良い作品を作るというのは、相当に大変なことであるはずです。