モンゴル・パトリオット2

 昨日に引き続きであります。
 本日手にしていた本の表紙には「諸民族の祖国(パトリ)をとりもどす」という
言葉が記されていました。この「祖国(パトリ)」というのが「パトリオット」の
もともとであるようです。
 このようなことが話題とする本の著者は「田中克彦」さんであります。

 この本は、刊行されてまもなく購入していたのですが、なかなか手にする機会が
なく、ここまできておりました。昨日に「従軍慰安婦靖国神社」を読んでいたの
ですが、これを読むと、自然とこちらの本に手が伸びました。これをつないだのは
「パトリ」ということでしょうか。
この「シベリアに独立を」の表紙をめくりますと、小さな字で、次の言葉が書かれて
います。
愛国者パトリオット)とは、祖国(パトリ)を愛する者のことである。十九世紀
半ば、シベリア生まれの一群の青年たちは、シベリアの富が、ほしいままにロシアに
収奪されていることを知った。しかし富はロシアにではなく、シベリアに属すべきも
のである。ここにおいてかれらは、祖国はロシアではなくて、収奪されるシベリアで
あることに思い至ったのである。」
 このように記されていることは、最近のもっともホットな話題であるそれまでの国
からの分離独立の動きと通じるようであります。世界のあちこちでこうした動きが
あるのは承知していましたが、まさかスコットランドが分離独立にむけて動き出すと
は思ってもみませんでした。
「日本語では、とりあえず『シベリア自治運動』『シベリア自治主義者』と訳される
ことが多いので、そうよんでおくけれども、かれらの目指すところは『自治』をはる
かに越えて、分離、独立から連邦にまですすめことを夢みていた。その政治的重大さ
は、かれらがずばりセパラチスト(分離主義者)と呼ばれたことからもわかる。」
 シベリア自治運動の活動家たちは、当時のロシアから徹底的な弾圧を受けるので
ありました。