最近に買った本

 先日に百貨店にある本屋へとよって、光文社古典新訳文庫の「新アラビア夜話」を
購入したのですが、そのときに久しぶり岩波文庫がならんでいる棚の前に立ちました。
 最近は岩波文庫の新刊は、岩波「図書」の新刊案内で見るのみで、ほとんど現物を
見ることがなくなっていました。へえーこんなのがでていたのかと、新刊案内で
見ているはずなのに、現物をみて驚きました。
 先日に拙ブログでは、「そろそろ丸山真男さんのものなど文庫にはいってもいいの
でしょうが、文庫の場合はどれになるのでしょうね。文庫は岩波でお似合いですが、
その場合は未来社で出版したものが一番わかりやすいでしょう。」なんて記していま
したが、今年の生誕百年を記念して、ちょうどお誕生のころに岩波から文庫がでてい
ました。その中心は「現代政治の思想と行動」に所収のものであるらしく、これは
まるでわかっておりませんでした。岩波文庫の新刊がコンスタントにはいる本屋が
近くにある方というのは、相当に恵まれたところにお住まいといえるようです。
 岩波の今月の新刊には、大江健三郎さんの自選短編集があって、これに驚きはしな
いのですが、これから代表作が岩波で文庫化されるのかなと思わせました。
購入予定リストの上のほうにのっている「ラディツキー行進曲」上下もならんでいた
のですが、これは解説をぱらぱらと見て、次の機会にとなりました。
 結局、購入したのは、次のものでした。

モロー博士の島 他九篇 (岩波文庫)

モロー博士の島 他九篇 (岩波文庫)

 何ヶ月かつきあいをしていたデビッド・ロッジの作品「絶倫の人」の主人公であり
ますH・G・ウェルズの小説であります。ロッジの小説は、そこそこ読んでいるので
すが、それ以上に有名と思われるウェルズのものは、まったく読んだことがありませ
んでした。彼の破天荒な生活を支えていたのは、ベストセラーとなった小説ですが、
この「モロー博士の島」は、初期のものであるらしく作品は話題になったと思われる
ものの、まだ破天荒な生活は始まっていなかったようであります。