はじめての地蔵盆

 大阪に親戚ができて「地蔵盆」という行事を知りました。
 たしかこういう行事があるというのは、松田道雄さんの新書かで目にしたことが
あったように思うのですが、百聞は一見に如かずであります。
 大阪では、子どもが生まれると子どもの名前を書いた提灯を奉納するということで
その提灯を写真におさめたものを見せてもらったことがありました。ことしはたまたま
地蔵盆の時期に訪れていましたので、地蔵盆の行事(盆踊りと出店など)の会場となっ
た小学校の校庭に足を運びました。

 もともとは古い町でありましたが、ご多分にもれず高齢化で、若い人たちが姿を消し
てしまっていました。これじゃいかんと、子育て中の夫婦むけ分譲マンションなどの
建築支援を行った結果、小学校くらいまでの子どもを抱える世帯が大幅に増えたよう
であります。
 そんなこともあって、地蔵盆は大賑わいとなっていました。
 さて、この地での盆踊りというのは、どういう曲でなされるのだろうかと思ってい
ましたら、この会場では、「炭坑節」「どんぱん節」「花笠音頭」の三曲でした。
 当方が育った地方では、盆踊りのための歌がありまして、各地の盆踊りはほぼこの
曲ですから、かりに他の場所での盆踊りに飛び入り参加したとしても踊りでとまどう
ことはありません。
 大阪のこの地で、どうして「炭坑節」での盆踊りとなるのか、これは不思議であり
ます。