復路は東京の本

 昨日からの大阪行きですが、往路は織田作之助岩波文庫を手にしていたと記しましたが、復路に手にしたいましたのは東京についての本でありました。今回の旅行は日程が厳しくて書店にたちよることもできなかったのでありますが、なんとか梅田で見つけたブックファーストの小さなお店をのぞくことができました。この店では小沢信男さんの書き下ろし新刊「東京骨灰紀行」を購入いたしました。

東京骨灰紀行

東京骨灰紀行

 この「東京骨灰紀行」から本日に目についたくだりを引用をいたします。
「 震災後の東京市は、ほんとうに偉かった。当初の復興計画は大風呂敷と避難されて値切られながら、隅田川十二橋昭和通りなどの幹線道路をつくって、現に都民はおかげをいただいている。小学校がまた然り。堅牢な校舎を小公園とセットにして、町々の防災拠点を兼ねた。鉄筋ながら屋内は壁も床も板張りで、冬場はスチーム暖房、便所は水洗。町々の子どもらは、それぞれの学校を自慢にした。」
 神戸を中心にして、大きな震災にあったのですが、80数年たってからも評価されるような復興計画になっているのでしょうか。本日に大阪なんばのホテルの窓から、下を見ましたらツタのからまる外壁の学校とおぼしき建物が見えました。繁華街にある小学校でしょうか。校庭は猫のひたいほどでありましたが、新築のころにはさぞかし立派なものであったろうと思わせました。大阪のこのあたりにもずいぶんと古くから鉄筋コンクリートの小学校があったとありましたが、あれはいまも現役の学校でしょうか。