大型連休が終わったといわれていますが、当方にはほとんど縁のない大型であり
ました。この期間中に(いわゆる大型連休といわれる期間で、当方の仕事が休みで
あったわけではありません。)手にしていた本や読んだものについてであります。
enーtaxi 第41号(Spring 201―超世代文芸クォリティマガジン 赤川次郎by重松清/写真とわたし特集/杉作J太郎特集 (ODAIBA MOOK)
- 作者: 坪内祐三
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2014/04/23
- メディア: ムック
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のロングインタビューというのが冒頭にありました。赤川さんは560冊以上の本を
刊行しているとのことですが、当方は一冊も購入したこと(そして読んだこと)も
なしです。岩波「図書」に連載をしていなければ、ほとんど文章を読む事もなかった
でしょう。「図書」のエッセイを読みますと、それまでのイメージが一新されました。
このエッセイのタイトルこそ「三毛猫ホームズの遠眼鏡」というものですが、5月号
の結語は次のものです。
「 安倍政権の『戦争志向』『オリンピック』『原発輸出』・・・。
日本の暗部から目をそむけさせ、歴史に目を閉ざすのは、えん罪をひき起す精神と
同じものなのである。」
インタビュワーの重松清さんが紹介しているように、「作家自身がエッセイや
インタビューで繰り返し語っているとおり、赤川さんの父親は、かって満州映画協会
に勤めていて、甘粕正彦理事長の側近の一人だった。」であります。
赤川さんは満州国人脈につながる人でありました。お父さんは長谷川兄弟と近しい
人でありました。このお父さんが、帰国後家庭を捨ててしまったことが、赤川さんを
親頼みにしなかったあります。
単に親頼みだけではなく、徹底した個人主義(?)であるともあります。
ご本人の発言です。
「団体でなくかをするというのが絶対にダメなんですよ、僕は。もし大学に進んで
いても、みんなと一緒にデモに行ったりはしなかっただろうな。と思います。
心の中で支持はしていても、一緒に行動はできない。・・・
組織ができあがると、組織を守る事が最優先になってしまう。それが本能的にわかっ
ていたから嫌だったんでしょうね。」
これはなかなか、お友だちになるのはたいへんそうであることです。