旅先で読んだ新聞 2

 各メディアは、ガルシア・マルケスが亡くなったら誰にコメントを求めるかという
ことで考えたことでありましょう。
 現在でありましたら、これまでの実績から池澤夏樹さんに依頼するというのが、
一番わかり良いことであります。
 旅から戻って自宅で朝日新聞朝刊のマルケス関連記事を見ましたら、なんとなく
様子が違います。大阪と東京の紙面では作り方が違うためであるようですが、
なんとなく読んだ印象も異なっていました。当方は思い込みで、大阪でみた新聞には、
囲みの署名入りで池澤夏樹さんの追悼文があったと疑っていなかったのですが、
東京版では、記事のなかでコメントが紹介されていました。
 それにしても、大阪と東京ではそんなにも違うものであるか、こんなことが本当に
あるのかということで、大阪版の当該部分をコピーしておくってもらうことにしまし
た。
 朝日新聞19日朝刊の東京、大阪紙面におけるマルケス記事をくらべてみましたら、
結果としてどちらも同じような記事でありまして、大阪版に池澤さんの囲み署名入り
追悼文というのは、まったくの記憶違いであることがわかりました。
 それにしても、どうしてこのような記憶違いにつながったのかと、よくよく見まし
たら、大阪版のほうが字数が多く、東京版は大阪版にある終わりのところの7行分が
カットされていました。
 こんなことがあるのだなであります。池澤さんから朝日新聞の文芸記者さんが
電話でコメントをもらって、それを配信したところ、紙面の都合で東京はより多く
カットされたということなのでしょう。署名記事でありましたら、基本的にこういう
ことはないのでしょうがね。
 そう思っていましたら、池澤さんの署名入りの追悼文を、読売新聞で発見との知ら
せを知人からいただきました。読売新聞とは、また意外なことでありますが、どうし
て読売なのでしょう。きっと他社の記者さんたちは、くやしがっていることでしょう。