旅で買った本

 旅にでていても本屋めぐりといいたいところですが、自由になる時間がないので、
ほとんど本屋には足を踏み入れることができませんでした。今回の旅には目的があ
るのですから、思うようにはならないか。
 夜はそこそこ遅くまで開いている本屋があるようですが、こちらは朝方で、夜の
まちを歩くのはあまり得手ではありませんので、7時くらいから開いている本屋が
あればうれしいのにと、人の迷惑をかえりみずで、思ったりしていました。
年のせいもあって、朝6時過ぎには起きてしまうのですが、散歩にでたついでに
コンビニで新聞を買って、ちょっとした本屋があれば、有効な時間の使い方になる
と思うのだけど、これは勝手すぎですね。
 今回は、やっと10分ほど新刊本屋へと足を踏み入れることができました。古本屋
は近くを通ることもなしです。こんな関西旅行は、これまでなかったことです。
 10分間の勝負で、当方が購入したのは、次の三冊であります。(こんなのどこでも
買えるといわれそうですが、当方のおかれた環境は、それだけひどい。)

 朝日選書の一冊ですが、元版は芳賀書店から2000年にでたものだそうです。
このかたの本は、はじめて手にしました。
ザ・中島らも: らもとの三十五光年 (河出文庫)

ザ・中島らも: らもとの三十五光年 (河出文庫)

 鈴木創士さんの名前は承知しておりましたが、この方の著作を購入したのは、
はじめてであります。やはり、これは中島らもさんを題材としているからであり
ましょう。
 中島らもさんの本にもあまりなじみがないのですが、あのような生き方というの
は、当方が教育じじいにならないためのお手本のようなことであります。
 我が家でらもさんといえば、次のものでありました。
僕に踏まれた町と僕が踏まれた町 (集英社文庫)

僕に踏まれた町と僕が踏まれた町 (集英社文庫)

 その昔は、これが朝日文庫からでていまして、当方が手にしたのは、そのほうで
あります。灘での学生生活のことを綴ったものです。
 鈴木創士さんは、らもさんの2学年下で、高校は甲陽学院ですが、どちらも受験
生活からドロップアウトしてジャズ喫茶に入り浸っていて知り合ったそうです。
「君も僕も落ちこぼれの特待生」であったとあります。
 どうせであれば、ここまで落ちこぼれてみたまえといわれそうですが、そこまで
いくというのもエリートにしかできないことというのが、こうした本を読むとわか
りそうです。