正月三が日

 今年のお正月はありがたいことに穏やかなお天気となりまして、過ごしやすかった
ように感じました。お正月三が日のうちに神社やお寺にお参りにいけばよろしいので
しょうが、ほとんど自宅からでることもなしでありました。
 当方は、こどもの頃に父方の祖母から正月から金をつかうものではないと教えられ
たこともありまして、元旦に買い物をしたことはありません。最近はコンビニに負け
てはならじと、大型店も元旦からの営業をするようですが、客寄せのための安売り商
品をたくさん用意して売らんかなという姿勢には、違和感を感じてしまいます。
これはいつも年の初めに記しているようです。
 こうした傾向は地方都市ほど顕著であるのかもしれません。
 これまたいつも記しているかもしれませんが、当方が学生の頃ですから1970年代の
はじめ、京都の叡電修学院駅前のお店は大晦日18時ころに営業を終えますと、そのま
ま、年明けは早くて4日くらいからの営業でありまして、それこそ年越しの食料品を
ストックしておかなくては、年明けに食べるものがなくなってしまうことになりまし
た。学生相手の定食やもパンを売っているお店も、みなしまっているのですから、
どこにいけば食料は確保できるのかであります。(結局は、食べ物をもっている同じ
下宿の人にわけてもらったり、親元から通っている人のところにいってごちになった
りするのでありました。)
 今では、客のニーズにあわせてお店を開くとなるようですが、これは働いている人
の都合よりも商売優先という感じもいたします。こうした便利な世の中というのは、
世界でも日本が一番であるのかもしれませんが、そうした便利さは人を幸せにしたの
でありましょうか。
 地方都市の高齢者にとっては近くのコンビニが、ますます重要さを増しているとい
うことは、認めざるを得ないものの、欲望を抑えなくともいいという風潮には異を
となえていかなくてはいけないようです。