本日手にした本 2

 今月の光文社文庫の新刊を二冊購入しました。
 まずは、これです。

古書ミステリー倶楽部 (光文社文庫)

古書ミステリー倶楽部 (光文社文庫)

 旅先で訪れた本屋で見かけたのですが、そのときは地元で買える本は地元でという
モットーに忠実にして買わずに戻りました。自宅に帰ってから、この本を確保しよう
と思いましたら、そもそも近所に本屋がなくなっているという事実にぶつかりました。
かろうじて歩いていけるところにあるコンビニ本屋には、光文社文庫新刊が入荷して
はいるものの、当方がさがしている、このものは見つかりませんでした。
 このブログで記したことがあるはずですが、当方がこの街に住もうと決めたのは、
そこそこちゃんとした本屋があることも大きかったのであります。その本屋はとっく
に閉店してしまい。その後、全国大手の本屋なども進出してきたのでありますが、
それも姿を消してしまいました。今は大型ショッピングセンターのなかにある本屋と
もいえないような本屋と、全国チェーンの本屋くらいしか生き残っていません。
 もちろんどちらも岩波文庫の新刊がはいりませんです。
 しかし、光文社文庫でありますので、そこまでいかなくとも、歩いていける範囲で
買えるようにならんのかな。
 こんなことをぶつぶつといいながら「古書ミステリー倶楽部」を手にしてみています。
編者は新保教授です。当方のようにミステリーに暗いものには、こうしたアンソロジー
はありがたい。このアンソロジーの解説を新保教授が記しています。
「古書ミステリーを集成する企画は数十年も前から私が温めてきたものだ。いまちょっ
と見つけられないが、大昔の『本の雑誌』にそういうことを書いた記憶がある。
そもそもの思いつきは、庄司浅水の『愛書異聞』と題してフローベル『ある古本屋の
殺人』とローレンス・G・ブロックマン『珍本殺人事件』をまとめていたからで、日本
の作家だけで丸ごと一冊、アンソロジーが編めそうな気がしたものだ。ようやくそれ
が実現した。」
 当方が、読んだことのある作品は、梶山季之さん、野呂邦暢さんのものくらいで、
初めて名前を知る作者の作品もありました。こうしたアンソロジーが陽の目をみるに
あたっては、「ビブリオ古書堂の事件手帖」のヒットが後押しをしてくれたとありま
す。あまりヒットしすぎて、これはいまだ手にしたこともなかったことで。