ヤマケイ文庫

 先日、仕事帰りに本屋によった時にヤマケイ文庫がめにつきました。
ヤマケイというのは「山と渓谷社」のことでありまして、ここが文庫をだしているの
は、うっすらと知っていたようにも思うのですが、どうせ自分には縁のないものと感じ
ていました。
 小さな本屋さんであるのですが、どうしてここにヤマケイ文庫の新刊がはいっている
のかを不思議に思いながら、手にして購入をきめました。気になったのは二冊であり
ますが、購入したのは次の一冊です。

 辻まことさんは、不思議な人でありまして、その全集はみすず書房からでているので
ありますが、もともと山の文芸雑誌「アルプ」に連載されたものをまとめた「山からの
絵本」でありますからして、平凡社ライブラリーよりもヤマケイ文庫のほうがおさまり
がよろしいのではないでしょうか。
 辻まことさんは、1913年9月20日生まれでありますからして、ことしが百歳でありま
す。この本は百歳を記念してのものでしょうか。辻さんは、1975年に62歳でなくなった
のですが、62歳といえば、いまの当方の年齢でありますか。
経歴をみるにつけ、つくづく波乱の人生であって、辻潤伊藤野枝の息子というのは、
過酷な運命でありますね。子どもは親を選ぶことができないことです。