最近の話題から 3

 年度末であります。お役所をはじめとして、多くの会社でも会計年度を3月まで
としているところが多いかと思いますが、この時期は退職の方を送り出して、新しい
人をむかい入れることになります。
 今から40年近くも前に、当方も就職のために、この街に移ってきたことを思い
だします。それから幾星霜でありますが、こちらは、数年前にその職場を定年退職
したのでした。今年は、退職のセレモニーが金曜日にあったとすれば、4月1日の
入社式は月曜日となり、ちょっぴりですが日が空きます。当方が退職した年は、
退職の翌日から新しい職場で仕事に就いたのですが、頭の切り替えがたいへんで
ありました。
 学校を卒業して社会人となる人は、メディアでよく取り上げられますが、これまで
の会社を定年となって4月から新しい出発をする方や、リストラ等にあって退職の
のちに、再就職となる方々にエールを送ります。
 この時期、新たな生活にむけての準備をしているのは、人ばかりではありません。
 本日の仕事を終えて、帰路につこうと思い建物をでましたら、遠くから鳥の声が
たくさん聞こえてきました。ちょうど鳥たちがねぐらとなる湖に戻る時間でありま
した。すこし薄暗くなろうかという頃のことでした。ちょうど持ち歩いていた
コンパクトデジカメをとりだして撮影を行いました。

 鳥はおかしな連中
 氷にびっくりして
 南に飛んでいく
 それからよく調べ
 間違いに気がついて
 春がくるとまたもどる
 捨てた入江に。

 上に引いたのは長谷川四郎さんの「シベリア再発見」三省堂新書 1968年2月刊
にあった「スモリャコフ」というハバロフスクの詩人の作品の一節です。
 この鳥たちもまもなく「捨てた入江」へと戻っていくことになります。