最近の話題から 2

 昨日に話題とした「リーブルなにわ」などは、昔の基準でいきますと、けっこう
大きな売り場の本屋ということになります。札幌に紀伊国屋がでてくるまでは、地場
の書店としては品揃えがよかったとなります。紀伊国屋がでてからは、特に品揃えを
絞っての展開でありまして、特に詩関係などが売りになっていて、セレクトショップ
という感じでありました。ここのレジの後ろには客注の本がならんでいて、この店の
うるさ型の客たちがどのような本を注文しているか、興味深くながめたものでありま
した。
 この店とくらべるとまるで有名ではありませんが、隣町にある小さな町の本屋も
閉店するということで、地元のローカル紙面にでていました。当方はこの書店の
ご主人が、若い頃に勤めていた書店というのが、最初のいきつけの店でありました。
最初のいきつけ本屋の主人は、当方の父の小学校同級生でありました。田舎の学校で
本好きの二人だったそうですが、一人は田舎から町にでてきて、苦労して本屋兼文具
屋を開業し、それなりに成功していたのでした。当方が高校生のころに、この店に
出入りするようになったのですが、本はあまり購入しなかったのですが、それな
りに客として大事にしてもらいました。
 この本屋にどのような本があったものか、ほとんど記憶に残っておりません。
ここで購入した本で、どのようなものが今も手元にあるでしょうか。当時の本は、
何回か引っ越した時に、どこかにまぎれたか処分をしたようで、すぐには思いつか
ないのでありますが、冬樹社版「山川方夫全集」の内容見本が、この高校生の時の
いきつけの書店からのいただきものではないかと思っています。いまほど内容見本
ばかりをしまっているストッカーをさがしましたらでてきたのですが、残念なことに
書店印が押していませんので、これがあの本屋からもらったものかどうか特定できま
せん。山川方夫書誌には、この内容見本の写真が掲載されていますので、それを
ごらんいただきます。
http://wwwc.dcns.ne.jp/~a.anzai/
 この内容見本にある「刊行の辞」は昭和44年5月となっています。第一巻が5月下旬
巻となっていることからすると、「刊行の辞」の昭和44年5月というのは、第一巻の
刊行にあわせたもので、内容見本が店頭にならんだ時期ではないように思います。
 当方は、高校を卒業するとこの本屋のある町を離れることになり、昭和44年4月
以降はよそに移っていますので、この本屋で山川方夫全集内容見本をもらうとすれば、
それは3月までに、この店に届いていなくてはいけないのですが。
この内容見本がいつに配布されたかは、山川方夫書誌でも時期不明となっています。
リアルタイムで入手した当方が、手にしたのが高校の時であれば3月といい切れるの
でありますがね。
(どうして、山川方夫さんのこうと田舎の高校生が知っていたかというと、当方が
小学校の時に住んでいたところで山川さんがシナリオを書いたドラマの撮影があっ
て、当方もエキストラのカメラテストを受けたことがあったからです。当方の弟は
見事に合格で、ドラマの一場面に登場するという栄光に浴しました。今から50年前
のことで、主演は渥美清さんでした。それ以来、山川方夫さんは、気になる作家と
なっていました。)
http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20071127